会長挨拶

 謹啓、時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 このたび、2021年12月17日(金)から19日(日)まで、三重県津市におきまして、第56回日本アルコール・アディクション医学会学術総会ならびに第43回日本アルコール関連問題学会の合同総会を開催させていただくことになりました。
 新型コロナウィルスによる感染問題に端を発したさまざまな社会の問題を抱えての開催です。この感染によって社会に潜んでいた飲酒・ギャンブルといったアディクション問題が表面化し、生活不安や自粛生活の中でますます深刻になって行くのではないかと懸念される情勢です。
 このようなときこそ、アルコールやアディクションの問題に関わる専門家には、当事者と手を携えてモチベーションアップとスキルアップを図らなければなりません。そのためにも、このたびの合同学術総会は時宜に叶い、大きな意義を持つものと考えております。
 この合同学術総会では二つのキーワードを目標に掲げました。
第一は、飛躍的な進歩を遂げつつある「脳科学を始めとした最新医学知識の共有」です。「どんなに志があっても力がなければ他人はその人を信頼しない」と北里柴三郎博士も言われました。我々にサイエンスという力がなければ、いかなるアディクション問題も解決はおぼつかないと考えております。特に、アディクション領域においては、精神科、内科、薬理学、法医学、衛生・公衆衛生学、心理学など多領域の結集が求められます。
第二は、多様なアディクション問題の解決に欠かせない「連携」です。これには地域的な連携、職域にまたがる連携などいろいろな意味がありますが、このたび学会を開催する三重県では、内科と精神科の連携、四日市でのアルコール救急、地域的な連携を通じたアルコール健康障害対策基本法制定推進など、さまざまな連携が成果をあげてきました。現在も職能団体、県レベルの行政組織の連携が誕生し、さらに発展を重ねつつあります。
当地は伊勢神宮をはじめ、文化・歴史、さらには海の幸、山の幸など、学問以外にお楽しみいただけるものが多数ございます。ご参加の皆様の思い出に残る総会になるよう、主催者として努力して参ります。
2020年9月吉日

第56回日本アルコール・アディクション医学会学術総会
会長 廣中直行(東京都医学総合研究所 客員研究員)

第43回日本アルコール関連問題学会
会長 猪野亜朗(かすみがうらクリニック)